大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(あ)589 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人徳田敬二郎、同伊能幹一の上告理由第一点は事実誤認、単なる法令(訴訟

法を含む)違反の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らな

い。なお、所論引用の判例は本事案に適切のものとは認められない。

同第二点ないし第四点は単なる法令(訴訟法を含む)違反の主張に帰し、刑訴四

〇五条の上告理由に当らない。なお、原判決が挙示の証拠により縷々説明して確定

した事実関係の下において、被告人が自己所有にかかる判示建物につき債権者Aの

ために根抵当権の設定されていることを知りながら(右根抵当権は被告人に対抗で

きる関係にあつた)、人夫十数名を使役して右建物を完全に解体した所為を刑法二

六二条、同二六〇条前段に該当するものとした原判決の判断は正当として是認すべ

きである。

また、記録を調べても、所論の点につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認め

られない。よつて、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見

で主文のとおり決定する。

昭和三八年一〇月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

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